オーパ

今日は体調がすぐれなません。
寒暖の差が堪えたのでしょうか。
無理せずに、ごろごろしていました。

さて、そんな中、本をいろいろ読みましたが、「オーパ!」が出てきました。
開高健が40代で南北アメリカに釣りに行ったその道中記ですが、私が当時驚いたのはその鮮烈なカラー写真の数々。
当時、私は大学生で、雑誌(日本版PLAYBOY)でたまに見るだけでしたが、写真には強い印象がありました。

それ以前、中高校生の頃、アサヒカメラを毎月舐めるように見て、写真を学んでいたのですが、なんとなくつまらなくなっていました。森山大道とか、篠山紀信とか、いろいろ有名人がいたにもかかわらず、自分が撮ろうとしている写真とはかけ離れていました。
投稿される写真も毒々しくて、、、、とてもこういう写真をとりたいと言う気になれませんでした。

かといって、花鳥風月的な写真は、写された写真を見るのはいいけれど、やはり自分の写真じゃないと。この辺りは、以前、小田代が原の貴婦人を写す際の葛藤のことを書きましたが・・・。

で、写真の上達を考えるより、沖縄や山などに行っては、その記録として写真を撮っていました。
唯一、カエルの写真だけが、写真と私をつなぐ糸でした。もっと、リアリティのあるカエルの写真をとりたい。
徐々に広角接写に向かっていた頃です。

で、やや希薄となった写真の興味をがぜんかき立ててくれたのが、「オーパ!」とそれに続く一連の作品(「オーパオーパ!」、「もっと遠く」、「もっと広く」)です。
その写真は、シリーズ全体では何人かの写真家が写しているのですが、旅の間中、一人で写すので、風景あり、スナップあり、動物の写真あり、食べ物の写真あり、ありとあらゆるジャンルを一人で写しています。しかも、開高健の絶妙な文章と一緒になって、素晴らしいルポルタージュとなっていました。

いいなー、こういう写真を撮りたいな〜。

と、はじめてカエル写真以外の写真にも興味を持ったのがこのときです。

いつか、開高健のように、遠くの国々をルポしてみたいと思いつつ。
(もう開高健オーパの取材した年より、10年も年上になってしまいましたが)。