海野先生、S先生、日高先生など

 海野先生の小諸日誌には「昆虫写真家への道」と称して自叙伝が連載されている。最近は農工大時代の日高先生(昆虫学者)の思い出が多い。
 日高先生が農工大の最後の頃、私は友人を訪ねて、農工大の学園祭にお邪魔した。お邪魔どころか、日高研(日高先生の研究室)で飲んだくれて皆で盛り上がってしまった。あとで、日高研の諸先輩に怒られたとその友人は言っていた。しかし、日高先生は怒らなかったとも。
 この友人、農工大の学園祭でユニークな髪型で説明したことが、「モヒカン苅りで、爬虫類の説明をする男」として、ムツゴロウの初期の小説に出てくる。月日は経ち、今、彼はかってのムツゴロウのように、動物奇想天外などで爬虫類の説明をしている。S先生となって。
 その後、日高先生とは、やはり遊びに行った京都大学の研究室でお会いした。そちらに移られたのだ。当時としては珍しく、日高先生のまわりは女子学生が多かった。
 さらに月日は経ち、あるプロジェクトで、説明に行ったら日高先生が学会の重鎮として評価委員として座っていた。知識も無く批判する先生の中で、日高先生はしっかりとした発言をしてくれて嬉しかった。 
 ま、年とると、いろいろなことがあります。