銀河帝国

銀河帝国と言えば、いまではスターウォーズ銀河帝国が一番有名だ、というか、誰もそれ以外を知らない
でも、SF好きとしては銀河帝国と言えばアイザックアシモフ銀河帝国の興亡史の銀河帝国だ。
人類が銀河系を支配し、その首都惑星のトランターの皇帝のもと銀河帝国が支配する世界。その滅亡を予言する、学者の一団。彼らは人類集団の未来を予測する技術を発達させるが、それを都合の良いように使いたい皇帝。しかし彼らは役に立たず、皇帝から銀河系の果てのターミナスという未開の惑星に追放される。そこで彼らが始めたことは銀河帝国崩壊後の文明のために作る銀河大百科の編纂。彼らはエンサイクロピーディア・ファウンデーションと呼ばれる。
しかし、その真の目的は違った。帝国が実際に崩壊し、多数の地方軍政府に分かれるとファウンデーションを危機が襲う。しかし、彼らは偉大なる学者、ハリ・セルダン銀河帝国の滅亡から平穏な銀河文明の勃興までを計画した、いわゆるセルダンプランのおかげで生き延びる。
やがて、さまざまな出来事が起き、時代は過ぎ、ファウンデーションは強大になる。そこに登場したのが人間の心を意のままに操る超能力者ミュールである。ミュールはファウンデーションを支配するが、その名の通り子孫を残さず,一代で支配を終える。しかし、その間に精神的な支配力を有する第2ファウンデーションが実在し、それがセルダン・プランを支えてることが明らかになる。
だが、これらの問題もいずれ時代とともに通り過ぎる。ファウンデーションは巨大になり,第2ファウンデーションの支配を拒否するようになる。その第2ファウンデーションは宇宙を支配しているはずの自分たちの知らないところでセルダンプランが意のままに操られていることを知り、驚愕する。やがて彼らはガイアという惑星を知る。ガイアこそが宇宙の秩序を変えようとしているのだ。
この危機は特殊能力を有するトレヴィズというファウンデーションの議員によって回避される。ファウンデーションも、第2ファウンデーションもガイアも満足する結果に落ち着く。
しかし、世界を操っていたと思われるガイアも第2ファウンデーションも知らないうちに恐るべき干渉がなされていることが発覚する。それは伝説上の始源の惑星、地球に関することであった。全銀河帝国の前に立ちはだかる地球。そこには意外な事実と意外な結末が待っている。人類はなぜ銀河系を支配できたか。遠い昔、人間が時を支配する法則を発見する事実を阻止し、代わりに核分裂と言うエネルギーを支配する事実を作り出した一通の書簡。そこに全銀河系の未来がかかっていた。