二つの写真

RANA_sp2005-10-28

写真には二つのタイプがあると思う
一つは被写体そのものに意味がある写真。もう一つはそのものが持つ意味性は失われてただ芸術性だけが問われる写真。
圧倒的に多くの写真は前者である。家族の写真、旅行の時に見る風景写真、好きな被写体(花や風景、昆虫から美人のポートレートまで)の写真。これらは被写体の持つ意味性を最大限に発揮することが求められる。
この中もさらに二つに分けることが出来る。一つは綺麗な写真。つまり芸術性のある作品。綺麗な花の写真、風景写真などが該当する。もう一つは芸術性はないが、メッセージのある作品。公害を告発する写真、ニュース写真、記録写真などが含まれる。
そのものの意味性を否定した写真は、いわゆる抽象的写真に多い。これを写す人はあまり多くない。意味性を否定した写真で、なおかつ芸術性も否定した写真は、ほとんど存在しない。意味性を否定した写真で、それなりの評価を受けるのは、芸術性がある作品だけだ。
このように考えると、意味性があって、綺麗な写真にのみ関心が集中するのはいかがなものかと思う。とはいえ、私は今日も意味性のある写真にのみ関心がある。私の想いは、意味性があって、芸術性があって、メッセージ性のある作品を作ることで、自然保護への関心を高めたいと思っている。
できるかどうかは別の次元で、したいと思うかどうかが重要だ。