オリンパスギャラリーでの岩合氏のトークショー
今日はオリンパスギャラリーで写真展を行っている岩合光昭氏のトークショーがあった。申し込んでいなかったが、朝の回なら行けそうということで、急遽日帰りして、後ろの方から覗き見させていただいた。
お話の多くは動物に関することで、こういうトークショーの本質はメインストーリーではなく、語られるエピソードにあると思っているが、いろいろ動物のことが聞けて面白かった。
質問コーナーでは、写真に関する技術的なことが多かったが(三脚は使うのか、とか、ライブビューではタイムラグがあってネコに逃げられるとか)、機材のことを考えるより、動物の習性を熟知しなさい、というのが答えの本筋だったと思う。
それより、私が驚いたのは、野生動物を写す、ということが、なんかとても安直に受け取られているということだ。野生動物は警戒心が強く、レンズに収まるだけでも奇跡的なのに、まるで飼い猫や、餌付けされた動物を写すのと、同列に受け取っている人が多いように感じた。もちろん、私はアフリカに行ったことがないので、完全に間違っているかもしれないが、こう思う。ライオンはネコではない。危険な動物だ。危険を熟知しているからこそ写せる写真であって、知らない人が同じことをすれば、ライオンのうんちに化けてしまうことは確実だと思う。
スマトラの山の中で仕事をした私の友人は、毎日毎日スマトラトラの吠え声が恐ろしかったという。私の行ったボルネオには危険な動物は毒蛇とニシキヘビくらいだったからそういう思いをしたことがないが、自然は恐ろしく、畏敬すべきものだと思っている。
帰り道、天気が一変した。つくばでは、まるで中国の砂嵐の前触れのような光景が広がっていた。昨日は暖かかったので、ようやく紅梅がほころんだ(なんと遅いことか)。