DVD

レンタルショップに行くと、DVDとvideoの比率が、10:1かそれ以下になっている。もう、ビデオの時代は終わったと言うことが。思えば、DVDなんて日本では無かった頃、中国ではゴビ砂漠の奥地でもレンタルはDVDだった。ビデオ時代を知らない場所では、当然だったろう。まあ、ビデオは一時期の先進国のはやりみたいな物か。
で、そういう時代、レンタル在庫の比率がそこまで違っていても、貸し残りはビデオである。今日は、連休の中日、もう何も残っていないと思っていたがビデオだけ一つ残っていた。
借りたのは、モーターサイクル・ダイアリーズ、若き日のチェ・ゲバラの物語である。チェ・ゲバラと言えば、私がベトナム戦争に反対で、だけど共産主義は信じることができなくて、民族主義は大嫌いで、そういうことが何となく分かってきた高校時代にボリビアかどこかでアメリカに暗殺された人である。キューバ革命の立役者の一人であり、カストロゲバラの名場面を写真で写したのが、日本人カメラマンであったことも有名だ(すみません、写真家の名前を忘れました)。
当時私は、政治運動にはなんとなく距離感をおいていて、その代わりにしたのが、南西諸島への旅だった。沖縄は、奄美は、それぞれ違った歴史を背負い、私に語りかけてきた。お金が無くて、港に泊まり込んでいると、おねえさんが客引きに来たり、酔っぱらいが暴れて椅子を投げ飛ばしたり、そういうのを横目で見ながら、牛乳とガジャ豆だけで暮らしたりした。もう、そういう放蕩な時代は個人的にも、社会的にも無くなってしまったが、今日の映画は、あの日々を一気に思い出させる物があった。瞬間最大風速78.9mという、日本歴代代4位の猛烈な台風に遭ったのもあのころだ。
 モーターサイクル・ダイアリーズは、私にあの頃を思い出させてくれた。今日は感動しました。